ちょうど先日、「kyash」をより新しいカードの詳細が発表されたので、今後継続して「kyash」を利用するかを内容を確認しながら考えてみます。少し内容が複雑になっている感じはしますが、内容をよく確認すれば理解可能かと思いますので見ていきます。
新しく発表されたkyashのカードについて
今までリアルカードと呼ばれていたものは「kyash Card lite」という名前になり、新しく発表されたカードが「kyash card」となるようです。今後のラインナップとしては下記の3つになります。
- Kyash Card
- kyash Card lite
- kyash Card virtual
今回は、この3種類に関してそれぞれの特徴などを確認しながら検討していきます。
kyashカードの特徴に関して
まずは「kyash」が発行しているカードに共通する特徴を見ていきたいと思います。
- アプリ上でカードの設定が色々と変更可能
- リアルタイムでのアプリへの利用通知
- 残高を利用した個人間送金(割り勘等)の機能が利用可能
通常のクレジットカードとは異なる特徴としてはアプリ上で「カードの管理」が行えることです。カード自体の細かな設定をアプリ上から設定ができます。また、カードの利用通知がリアルタイムで受けられる点や個人間送金ができる点も含め新しいサービスになっています。
アプリ上から行えるカードの設定は下記のようなものがあります。
- 1日の決済上限金額の設定
- 月間での利用金額の上限設定
- 海外での利用のオン・オフ
- カードのロック機能
続いて3種類ある「kyashカード」のそれぞれの特徴を見ていきます。
Kyash Card
今回の追加で新しく発行されるようになったのが、「Kyash Card」です。基本的には現在kyashが提供しているリアルカード(新Kyash Card Lite)のアップデート版のような立ち位置のカードです。新たに「ICチップによる暗証番号での決済」や「Visa paywave(NFC決済)」に対応するなど利便性を高めるアップデートが複数行われています。
特徴をまとめてみると下記のようになります。
- 年会費は無料
- カード発行手数料は900円
- カードの有効期間は5年間
- ポイント還元率は1%
- 月間のポイント対象決済金額は12万まで
- 1回あたりの決済上限金額30万円
- 月間の決済可能金額は100万円
- visa paywaveに対応
- 決済上限額、カードの停止がアプリで可能
- 3Dセキュアには非対応
- 発行の際に本人確認書類の提出が必須
通常クレジットカードの作成の際と同様に本人確認書類の提出が必要にはなりますがセキュリティ面や利便性の面で今までのより優れています。
Kyash Card lite
つづいて、今までのリアルカードと呼ばれていた「Kyash Card Lite」を見ていきます。名称が変更とに加えて一部サービスの内容の変更が行われています。特徴としては下記のようなものになります。
- 年会費は無料
- カード発行手数料は300円
- カードの有効期間は5年間
- ポイント還元率1%(2020年4月1日より0.5%に変更)
- 1回あたりの決済上限金額5万円
- 月間のポイント対象決済金額は12万まで
- 月間の決済可能金額は12万円
カードの発行時の手数料が300円かかるようになった点と、ポイントの還元率が0.5%(2020年4月1日から)になる点が現在のカードと異なります。基本的には改悪となりますね。
kyash Card virtual
最後の「Kyash Card Virtual」ですが、バーチャルカードとなりますので実際のカードは発行されずアプリ上でクレジットカードの番号が発行できるのみです。基本的にはオンライン決済に利用可能なカード番号が発行されるのみになります。特徴に関しては下記のようになります。
- 年会費は無料
- ポイント還元率0.5%
- カード発行手数料は0円
- 1回あたりの決済上限金額3万円
(アプリの本人認証なしの場合は5000円) - 月間のポイント対象決済金額は12万まで
- 月間の決済可能金額は12万円
(アプリの本人認証なしの場合は2万円)
アプリ自体で本人認証をしていない場合は利用できる金額に制限がかかります。
Kyash Cardとkyash Card liteの違い
今紹介した3種類のカードを公式ページを元に比較表にまとめてみました。参考に御覧ください。
Kyash Card | Kyash Card Lite | Kyash Card Virtual | |
ICチップ(4桁暗証番号) | ○ | × | × |
VIsa paywave | ○ | × | × |
QUICPay | ○ | ○ | ○ |
国内利用 | ○ | ○ | × |
海外利用 | ○ | × | × |
1回あたり決済上限 | 30万円 | 5万円 | 3万円 ※本人認証なし:5千円 |
月間決済上限 | 100万円 | 12万円 | 12万円 ※本人認証なし:2万円 |
ポイント還元率 | 1% | 0.5% ※2020年4月1日まで1% | 0.5% |
月間還元対象金額 | 12万円 | 12万円 | 12万円 |
発行手数料 | 900円 | 300円 | 0円 |
年会費 | 0円 | 0円 | 0円 |
本人確認書類 | 必要 | 不要 | 不要 |
現在私はリアルカード(新Kyash Card Lite)を利用していますので、新しくリリースされる「Kyash Card」を発行するかの検討をしました。両者の違いは下記の部分です。
- ICチップの有無
- NFC決済機能の有無
- 海外での利用の可否
- 還元が1%と0.5%
- 発行手数料が900円と300円
- 1回あたりの決済上限金額が30万と5万円
- 月の決済上限金額100万と12万
- 累計の利用上限なしと100万円
- 本人確認書類の提出が必要と不要
実際にリアルカードを利用していた際に不便に思っていた「ICチップ非搭載」が改善されたことや、ポイント還元率に大きな差がありますので、両者を比較した場合は、「Kyash Card」を利用するのが良さそうですね。
続いては、そもそも「Kyash」自体を利用し続ける価値があるかを利用ケースを考えながら試算してみした。
Kyash Card利用時の試算
実際に「Kyash Card」を利用する際の費用や期待できる還元率を試算していきます。
まず、「費用面」です。年会費は0円ですが、カードの発行手数料900円がかかります。カードの有効期限が5年間なのは通常のクレジットカードと一緒ですので「900円 ÷ 5年間 = 180円/1年」となりますので「年会費180円相当のカード」となりこちらは利用の有無に関係なく費用としてかかります。
続いては「ポイントの還元に関して」です。「Kyash Card」のポイントの還元率は「1%」となります。カードの発行手数料が900円となりますので、9万円以上の決済をすればポイントが900ポイント付きますので、カード発行手数料はポイントでペイできる計算となります。
例えば、100万円利用した場合で考えてみます。ポイント還元率は1%ですので、10,000ポイントの還元となります。「10,000ポイント」−「カード発行手数料900円」= 「9100ポイント」となるので100万円利用時の実質ポイント還元率は0.91%となります。
Kyashでは支払いに他のクレジットカードを紐付けることができますので、「Kyashでのポイント還元」+「紐付けしたクレジットカードのポイント還元」のポイント2重どりが可能です。つまり1%還元のクレジットカードを紐付ければ約2%の還元を受けることが可能になります。
通常のクレジットカードで2%還元を実現しているクレジットカードはありませんので得であると判断します。
私は、基本的にクレジットカード等のキャッシュレス生活をしていますので9万円以上の利用はすぐに達成します。カードの発行手数料を支払ったとしても他の決済手段と比べてメリットが有ると判断しますので、新しくリリースされる「Kyash Card」に切り替えようと思います。
注意ポイント
- 1会計ごとに1%のポイントが付与される
kyash cardの利用に関しては100円ごとに1ポイントが付与されますが、100円でも1ポイントですし、199円でも1ポイントとなります。そのため、会計毎のポイント付与ということを考えるとポイント還元期待値でいうと1%以下となる点には注意が必要です。 - 月間の決済上限金額は100万円だが、還元対象の決済上限は12万
決済上限金額とポイント対象還元上限額が異なる点には注意が必要です。つまり、月間で12万以上利用をしてもポイントはつかないので、メリットはありません。(デメリットもないが)
Kyash Card利用前に確認したいこと
ここからは、実際にカードを発行する前にKyash側からFAQが提供されていましたので、確認して気になる部分などを記載しておきます。
https://support.kyash.co/hc/ja/articles/360037981951
月額払いのサービスで使えるのか?
サイト上に記載はないが、プリペイドカードやデビットカード扱いとなる場合は、月額払いのサービスなどには登録できないことも多いため利用前に確認しておきたいところです。クレジットカード扱いになるのかで利用の範囲がかなり変わりますので気になるところです。
QUICPayは還元対象外?
こちらもサイト上に記載はありませんが、現状のリアルカードに関してはQUICPayでの支払いに関しては、ポイント付与の対象外となっていましたのでこちらも確認をしたいところ。おそらく対象外なのだとは思いますが、魅力半減ではありますので対応してほしいところです。
ーー2020/04/02追記ーー
公式からの発表で、QUICPayでの支払いの際に関してもKyashポイントが付与されるようになりました!ポイントの還元率に関しては、通常のカードの還元率に依存する形になっています。QUICPay対応店舗は数も多いのでより便利に使えるようになったと思います。
参考:QUICPayでのお支払いにもKyashポイントがつくようになりました
3Dセキュア対応は?
対応していないそうです。一部のサービスで利用できないものが出てきますので可能であればこちらも対応を希望します。
※回答が明確でないものやないものはわかった段階で記載します。
気になった点はこの程度です。
Kyash Cardの有効化の手順
2020年4月19日追記です。やっと申し込んでいた「Kyash Card」が手元に届きましたので少し追記します。カードの有効化の手順が非常にわかりにくかったので簡単にカード紹介がてら「Kyash Card」有効化の方法や手順について記載しておきます。
手元にカードが届いたので横並びで写真を撮ってみました。カードのデザインに関してはとてもシンプルな作りなっており良い感じだと思います。左側が新しい「Kyash Card」で、右側が昔のカード(今の「Kyash Card Lite」に相当するものです。)
パッと見でわかる大きな相違点としては、ICチップの搭載とカードのナンバーなどの情報が表面にはない点です。かなりシンプルな作りで、カードの表面はマットな質感になっているため前のデザインと比べて高級感があります。
さて、本題の「Kyash Card」カードの有効化についてですがすごくわかりにくいです。カードに同封される説明に関してはこちらだけ。カードを有効化するために普通にQRコードリーダーを利用してQRコードを読み取っても実はなにも起きません。ということでカードの有効化の有効化の手順を書いていきます。
QRコード読み取るのは通常のアプリでなく「Kyash」のアプリから行う必要があります。
- 「Kyash」のアプリを起動し、下のメニューの「送金・請求」を選択
- 「QRコード」を選択し有効化のためのQRコードを起動します
- カード裏の3桁の番号を入力します
こちらの3ステップだけで簡単にカードを有効化することが出来ます。こちらの有効化の処理をしてしまうと、切り替え前のカードは無効になってしまうのでその点には注意が必要です。
手順はとても簡単ですが、案内が少し不親切に感じましたので今後修正されるといいと思います。
「Kyash Card」についてまとめ
それでは最後に簡単にまとめていきましょう。
Kyash Card作ったほうがよいのはこんな人
- クレジットカードを継続的に利用する人
- 他にポイント還元率の高いクレジットカードを持っている人
- クレジットカードの細かい設定をアプリでしたい人
基本的にクレジットカードを日常的に利用している人なら「Kyash card」を作っても損はないと思います。私の環境を例に出すとkyashに紐付けるカードとして「リクルートカード」を利用していますので、組み合わせれば1.2%+1%=2.2%のポイント還元受けられる計算となります。
1%の還元率のカードはそれなりにあるのでそちらと組み合わせることによって、最低2%の還元は確保できますので、はカードの発行手数料を払ってでも利用する価値はあると思います。
ちなみに、直近でリリースが予定されている「LINEカード」は初年度3%還元となっていますので「LINEカード」を「Kyash」に紐づけて利用可能な場合だと還元率は最大4%となりますので少し楽しみです。
注意ポイント
ただし、全くリスクがないかというとそうではありません。「Kyash」自体が5年間同様のサービスを提供元が続けられる保証もないですし、「Kyash」に紐付けるカード自体が「Kyash」へのチャージをポイント付与の対象外するなどのリスクはあります。
最後に
基本的にはキャッシュレス生活をお得過ごせる可能性が高いため、リリースされたら「Kyash Card」を直ぐに申し込むつもりです。個人的は皆さんにもオススメできる良いサービスだと思っていますが、リスクも含めてまとめてありますので最終的にはメリット・デメリットを自身で比較検討の上判断してください。
ちなみに、事前登録者orリアルカード保持者は「初回のカード発行手数料無料」みたいなキャンペーンをやるはずと信じていますのでそのあたりを期待しながら正式なリリースを待ちたいと思います。
てな感じで。