「俺、来月になったらソフトバンクを解約して、格安スマホにしようと思うんだ」
今回は最初の1文のとおり「格安スマホ」について簡単に考えてみる。
ガラケーからスマホへ携帯電話は進化していったのですが、それにともなって携帯電話の代金も進化してきた。
そんな中最近脚光を浴びているのが、MVNOのサービス、つまり格安スマホとか、格安SIMといわれるものだ。
最近では、東京以外の皆さんの御用達の我らがイオンさんや、ネット通販市場大手の楽天なんかも参入して来たので「格安スマホ」という名前は聞いたことあるという人も多いと思う。
自分は結構前から目を付けていて今使っているiPhone5の端末支払いが終わる来月当たりに「格安スマホ」に乗り換えようと思っているので調べたことをメモしてみる。
とても長くなってしまったので、時間がない人は後で読むことをオススメします。
目指せ格安スマホマスター
まず、マスターを目指すならば格安スマホについて色々と調べないといけないと思い結構勉強した。それをメモとして書いていきます。
格安スマホその仕組は?
格安スマホとは、「MVNO(Mobile Virtual Netwok Operator)」といわれる通信事業者が提供するサービスのこと。
MVNOとは
携帯電話などの無線通信インフラを他社から借り受けてサービスを提供している事業者のこと。「仮想移動体サービス事業者」とも訳される。無線通信サービスの免許を受けられるのは国ごとに3~4社程度しかないが、免許を受けた事業者の設備を利用することで、免許のない事業者も無線通信サービスを提供することが可能になる。
引用:IT用語辞典
つまり、格安スマホというのは、ものすごくざっくり書くと
ってことです。
「MVNO」の事業者は10社以上国内にありますが、そのほとんどがNTTdocomoの通信網を使用しています。auの通信網を使用してサービスしている業者は2014/12/19現在は1社だけ。Softbankの通信網を使用しているサービスはまだありません。
「格安スマホ」では、大手キャリアの通信網をそのまま使えるのでスマホを使用できるエリアなどに関しては使っている通信網のエリアとおなじになります。ただし、エリアが同じということであり、通信の速度などの品質が同じということではありません。
自社でインフラを用意することなく、サービスを提供できるので比較的安価な価格設定が可能となっています。
SIMってなに?
つづいて、先程からちょこちょこ出てきているSIMについて簡単に説明します。
これは、スマホだけでなくガラケーの時代からあるもので、これがないと電話をしたりネットに接続したりすることはできません。
SIMカードは現在大きさごとに3つのタイプに分かれていて「標準」「マイクロ」「ナノ」に分かれています。機能自体は全て同じですが機種によって使用できるSIMカードのサイズが変わるので注意が必要です。
格安スマホは、先に出てきたMVNOの事業者からこのSIMカードを貸与してもらい通信を行うために「格安SIM」ともいわれています。
SIMロック?SIMフリーってなに?
SIMカードの話を書いたのでついでに、「格安スマホ」という言葉とセットで使われることが多い「SIMロック」「SIMフリー」について書く。
「SIMロック」
SIMロックとは「携帯端末に、特定のSIMカード以外が使えないようにロックをかける」ということです。現在日本では、3大キャリアともこのSIMロックを販売する端末に設定しているためにdocomoのSIMカードをauやSoftBankで使用するということができなくなっています。
SIMロックはユーザーのキャリアからの流出を防ぐ手立ての一つとして、日本とアメリカでは一般的になっている。
総務省からの発表もあったが、2015年からはこのSIMロックの原則解除が義務付けられユーザーに取っては、自分の用途に応じたキャリア選択が容易になる一方で、同一キャリアを使い続けることを前提とした端末代金の割引が受けられなくなるのではないかとの声もあり、実際にどのような形で各キャリアがこれを実施してくるのかが注目されています。
「SIMフリー」
「SIMフリー」に関しては、上記の「SIMロック」と反対にどんなSIMでも使えるということです。「SIMフリー」は海外ではFactory Unlockと呼ばれています。
ヨーロッパや、アジア地域ではこの「SIMフリーのスマホ/携帯」がメインになっています。ユーザーは自身で端末を購入して、好きなキャリアと契約するかたちです。そもそも、これらの地域では国境が陸続きであったり、領土が広大で特定のキャリアだけの契約では都合が悪いのでこのような形になってます。
ただし、SIMフリースマホでも全世界どこでも使えるかというとそうではなく、端末自体がキャリアが提供する周波数帯に対応していない場合は通信をすることができないです。
SIMフリーのスマホは海外旅行でも現地の安いキャリアのSIMを借りることができるので重宝されたりします。
格安スマホの料金
つづいて「格安スマホ」っていうけど、「どれくらい格安なの?」という点を見ていこう。
どのように今スマホを使っているのかで変わるのですが、うまくやると大体50%~70%ぐらいの節約が見込めると思います。
キャリアで7,000円ぐらい払っている人でもしっかりとプランを選んだら2,000~3,000円で収まる感じです。
例を出してみましょう。
キャリアのスマホ料金(税別)
基本プラン 2,700円(カケホーダイ)
接続料 300円パケット 3,500円(2G/月)
合計 6,500円
格安スマホの場合(税別)
音声通話 700円
パケット 900円(2G/月)
通話料 +α(20円/30秒)
合計 1,600円
といった感じです。
差額は4,900円-通話料となります。
あくまで一例です。見てもらうとわかると思いますが、電話を多くする人は逆に割高になる可能性もあります。
また、キャリアと比べて料金プランがわかりやすく縛りも緩いのも格安スマホの良い所です。
なぜ格安スマホは安いのか
なぜ「格安スマホ」はこんなにも安くサービスを提供できるのかについて書いていきます。
安い理由は簡単で、キャリアのような手厚い(過剰?な)サポートがないからです。
価格が1/2になるってことは、かかってるコストも1/2ということです。
これはビジネスとしては当たり前のことですね。
3大キャリアだといわゆるキャリアショプというものが全国に沢山あって、そこにいけば設定やら使い方やら教えてくれるし、携帯が壊れた時にも修理もしてくれるし、代替機も貸してくれる。
格安スマホでは、こういった費用が一番かかるサポートのサービスレベルが3大キャリアに比べてさがります。
つまり、自分で考えてやらなければいけないことが多いのと、色々と問題が起きた時に自分で解決しなくてはならないってことです。
「格安スマホ」では「SIM」ってなに?・「「SIMフリー」のスマホ以外一切使えないんでしょ?」とか「機械とかよくわかんない」とか言っている人は手を出さないのが無難だと思います。
格安スマホの注意点
では、簡単に格安スマホを契約する際の注意点を上げていきたいと思います。
その1.キャリアのサービスが使えない
格安スマホでは、今までキャリアから提供されていたメールアドレス(@docomo.co.jpとか、@ezweb.co.jpとか@softbank.jpとか)のキャリアメールが使えません。また、家族間通話無料。同じキャリア同士なら通話無料とか、○○割!みたいなサービスもありません。
これらに未練がある人はそもそも「格安スマホ」は向いていません。
その2.通話代は普通に高いよ
格安SIMは、普通に電話番号を持てる通話可能なタイプと、電話はできずデータの通信しかできないタイプ(050等の番号を持てるIP電話を使えばデータ通信だけのプランでも普通に電話として使用することもできます)に分かれています。
通話代金に関しては、大体20円/30秒となっていて、上にも書きましたが家族通話無料とか、同じキャリア同士無料とかはありません。
つまり電話をした分だけお金がかかります。
なので電話での通話メインの人には格安スマホは向きません。
無料通話が出来るSkypeや、LINE・Googleハングアウトなどで普段の会話を済ませて、どおしても電話をする必要がある場合はLINE電話・楽天電話などサービスを使って電話代金を節約したりするなど考えて行動する必要があります。
その3.端末は自分で用意する
「格安スマホ」を使う際は原則自分で使う端末は自分で用意する必要があります。(個人的にはここが醍醐味なんだけど)
格安スマホで使用できるスマートフォンは「SIMフリー」(Factory Unlock)のものか、MVNOの業者が借りているキャリアの通信網のスマホだけです。
つまり、SIMフリーのスマホ以外では、Docomoのスマホが使える場合が多いってこと。
契約した業者のSIMカードは通信網を借りているキャリアのカードと同じなので、docomoの端末にSIMロックがかかっていてもほとんどがそのまま使えるます。
端末の購入には、キャリアの割引等はないので、機種代実費を負担することになります。
普段は、分割払いかつ、通話料金などに紛れていて認識しにくいですが、スマホは高級品です。最新のスマホは6~8万ぐらいしますよね。
もし、最新のスマホを使いたい場合にはこれらの費用がそのままかかります。
ただし、スマホのスペックをフル活用できている人なんてほんの数%ぐらいなので、1.2年前のスマホを買ってもスペック的には大きな問題はないと思うのでその辺りは自分の使い方に応じて機種を選ぶ必要があります。
また、一部のMVNOの業者では機種も合わせて販売しているところもありますので面倒な方はセットで買うのもひとつの手です。【楽天モバイル】なんかは独占モデルをだしたりとセット販売に力を入れている模様。
関連記事(姉妹サイト)
・国内で購入可能なオススメSIMフリースマホを価格帯別に紹介
格安スマホの会社の選び方
さて、格安スマホの会社をどう選ぶかについて書いていきます。
格安スマホと言われるサービスをしている会社はどんどん広がっています。
ですが、運営会社ごとの価格設定に関してはぶっちゃけどこも大差はない。市場での競争が適正に行われている証拠ですね。
価格設定に大きな違いがない理由は単純です。
回線使用料つまり、仕入れ値はどこの業者も同じ条件で運営しているからです。
これは、NTTdocomoから正式に公表されていて、参考に一部書くと、
10Mb/sごとに1,234,911円でその後は1Mb/sごとに123,491円かかる
こちらにdocomoの公式発表資料があるので興味ある人は見てみてください。
このように、回線の使用料は全て一緒。
だから料金に関しては数%ぐらいの幅しかないです。
となってくると、ユーザーはどこで格安スマホの会社を選ぶのか。
つまりはどんな使い方をするかで、業者を選ぶってことです。
自分の場合の格安スマホ試算
自分の場合は、上記のことを勉強した上で、色々と考えてIIJmio系のBIGSIMの契約をしようと思っています。
特徴的なところだと。。。
BIG SIM
・200kbpsの状態でも最初の3秒バーストモードのお陰で低速時も快適。
・高速通信・低速通信の切り替えがアプリで簡単
・WI2 300が使える
・使用の制限がない(3日間で1Gの制限もない)
・追加でクーポン買えば容量追加出来る
・容量が繰り越せる(最大3ヶ月)
こんな感じで、他の業者のサービスと比べても自分にマッチしていると判断しました。
特に通信制限は、使いたいときに使えないのは意味が無いので制限がかからないほうがいいに決まっている。
プランの選定
ここ数ヶ月の通信料を見たところ、最近はWiMAXを契約したこともあり通信量は月間4Gに行かないぐらいでした。
BIC SIMの料金はパケットが
・2G・・・972円
・4G・・・1,641円
・7G・・・2,764円
今回は4Gのプランをチョイスする予定です。
で、自分は電話番号もとっておきたいので、音声通話付きのSIMにしますのでこれに+756円の2,397円が月額料金になります。
今のソフトバンクの契約は
SoftBank
・基本 980円
・データ 5,416円
・接続料 324円
・合計 6,720円
差額が4,323円となります。
転出の費用が、違約金1万 MNP手数料2,000円に加え、新規契約の事務手数料3,000円がかかるので約15,000円の費用がかかりますが、今回の転出に関する費用は4ヶ月ほど費用は回収できそうです。(今回は、嫌気が差して途中解約ですが、更新月に解約できれば違約金はかかりません。)
契約は、通販でSIMカードを購入してやるか、店頭でやるか悩み中です。
購入する場合はこちらを買います。
IIJmioのページで色々と説明も見れますので参考に。
2015年4月よりデータ量が増量に^^嬉しい限りです
SIMフリー機種の選定
機種に関しては、下記の機種を購入し使用することにしました。
諸々込みで、38,000円というところ。
これにした理由は
・ずっとiPhoneだったからAndroidも勉強したい
・どうせ今後小さなスマホが出てこないので大きいのに慣れておこう。
と思ったからです。
基本的に小さなサイズのスマホが好きな自分はiPhone4sぐらいの手軽なサイズのスマホが欲しかったのですが、、最近はそんなサイズのスマホが殆ど出てきません。特にAndroidは、、、
ということで、中途半端に大きな5インチを買うぐらいなら、完全に諦めがつく6.4インチにしてしまえということです。(大画面は魅力的ではあるけど、携帯性とトレードオフ関係なんですよね。)
ちなみに、この機種は熱狂的な信者の方がかなり多い隠れた優良機種みたいです。スペック的にもこの価格で替えるのはかなりお得です。
ちなみにSIMフリーでなくてもテザリングできるなら断然こっちだったんだけど。1年以上後に出たくせにもう安いとか反則だ。。
他の業者のメモもとっておく。
・OCN モバイル ONE国内MVNOシェアNo.1。豊富なプランから好きなものを選べる。050Plusが無料でつく。でも公共無線LANが優先。
4月からデータ容量増量決定。
・U-mobile高速通信が無制限で使い放題!通信安定性はそこそこらしい。ここまでデータ量必要ないかな。
・楽天でんわ\/楽天モバイルあの楽天の格安スマホ。ネット上のテストだと回線速度も安定している模様。5分間かけ放題のオプションが凄い。
・UQモバイルauのLTEネットワークが使える格安スマホ事業者。
・DMMmobileどのプランも業界最安値水準という攻めの姿勢のMVNO業者。ネットワークもIIJmioのものなので安心感も高い。
・mineoauのネットワークを使用しているMVNO。auの携帯をそのまま使いたいならここか。
・DTI SIMDMMモバイルを超える安さでかなり勝負に来ている模様
。
まとめ
「格安スマホ」をまとめると。
安い代わりに、端末の選定から、業者の選定、初期設定など全て自分でやらないといけない。
自分で調べて物事を解決する能力がない人は手を出さないのが吉だと思うよ。思わぬ落とし穴にハマるかもしれないので。
自分はそういうのが好きなので問題ないかなと思いますが、メインの携帯をこれ1本にするのでちゃんと問題なく運用できるかが楽しみです。
今回は超大作になってしまいましたがこれにて終了です。
てな感じで。
ちなみに、格安スマホでのアクセスが多かったので別サイトで格安スマホについてわかりやすくまとめましたので時間がある方は下記のサイトを見てもらうと理解が深まると思います。
リンク
格安スマホについて詳しく学べる「ひよこ先生の格安スマホ教室」がOPEN
http://kakuyasu-sumaho.783783783.com/
☆おまけ☆
SIMカード付きの本が発売されました!プリペイドで500MBまで通信できます。
格安スマホにする前にちょっと試してみたいとかそういう人は使ってみるのはいかが?